urban-planning

都市・環境・建築

3Dスキャンによる歴史的建物の再現

2020.03.31

断面図

平面図

業務概要

 神奈川県大磯町には明治期に政治家などが別荘を多く構えた地ですが、近年は老朽化と維持管理の難しさから取り壊され失われる危機に置かれています。「明治記念大磯邸園」は、平成30年(2018)が明治改元後150年に当たることをきっかけに国土交通省が神奈川県及び大磯町と連携し、往時の文化を感じられる文化遺産として市民に公開するため整備を進めている邸園(邸宅と庭園)です。
 園内に残る旧大隈重信別邸・旧古河別邸や陸奥宗光別邸跡・旧古河別邸、旧滄浪閣(伊藤博文邸跡・旧李王家別邸)、西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸は丁寧に維持され建造当時の姿をを良くとどめていますが、既往図面少なく、今後の改修・修繕を進める基礎となる資料が不足していました。そこで国土交通省はこれらの歴史的・文化価値に留意した建築物の実測調査等の詳細調査を行うとともに、保存活用基本計画の策定や文化財の指定を見据えた必要な資料作成及び映像記録を行うことにしました。
 このうちEJECは西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸について以下の調査により建築物の現状を把握、整理を行いました。

  1. 実測調査として地上型3Dレーザー測量機及びUAV(ドローン)写真計測機による三次元点群データ取得
  2. 平面図、断面図、屋根伏図、小屋伏図、軸組図、各室展開図、矩形図の建築図面作成
  3. 光波測量機を使用した測定システムによる損傷調査
  4. コンクリート強度試験等による構造調査
  5. 創建当時から現在までの建物の姿及び利用形態の変遷を把握・分析するための史料調査・聞取り調査や技法調査・痕跡調査
  6. 文化財指定に必要となる資料作成

西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸 概要

敷地規模:約14,520m²(約4,400坪)
延床面積:約984.47m²(約297坪)
建築年:昭和7年(1932)12月11日
構造:RC造(一部木造)寄棟瓦葺

 

 

発注者
国土交通省 関東地方整備局 国営昭和記念公園事務所
工期
2019年8月2日~2020年3月31日