ODAによる道路事業支援の技術的課題を調査・研究

2021.3.31

  • 重車両と高温によるわだち掘

  • 排水不良による道路冠水

  • コア抜き調査(現地コンサルタント)

世界の国々での道路整備の課題

開発途上国の持続的な経済成長や発展には、医療や教育へのアクセス、生活レベルの改善、災害に対する強靭化等のために道路インフラの整備が不可欠です。日本の政府開発援助(ODA)は開発途上国への道路インフラ整備を積極的に支援しており、今なお高いニーズがあります。しかしながら、多くの開発途上国においては、自然環境(高気温、強雨)、交通環境(急激な交通量の増加、過積載)、材料の品質や施工条件など日本とは異なる課題があるため、予期しなかった舗装の不具合が発生する事例が少なくありません。
このような課題に対して私たちは技術的な観点から調査・分析を行い、アフリカをはじめ、全世界における道路整備事業における留意点等を示しました。

相手国に寄り添った対策

具体的には2013 年度、2015年度、2018年度および2020年度に日本が実施した無償資金協力事業による道路事業の課題を包括的に整理し、道路整備のあり方についてとりまとめました。
調査の過程では現地に渡航し、相手国に寄り添った「顔の見える」現地調査により、現状把握から課題の抽出、原因の解明などを行いました。また、本邦のみならずアメリカ、ヨーロッパなどの他先進国の技術も取り入れた課題対応策を提案しました。
また、これらの結果を2018年度業務には舗装に関するハンドブック、2020年度には道路整備全般に関するハンドブックとして分かりやすく表現しました。この成果は日本のODA事業に関わる民間企業の技術者およびJICAのプロジェクト従事者、特に若手職員の方のための執務参考資料として活用されています。

業務名 開発途上国における道路舗装の耐流動性 向上に係る調査分析
期間 2019年3月~2020年3月
業務名 アフリカ(エチオピア、ガーナ、タンザニア)資金協力事業による道路整備計画のあり方(基礎研究)改訂
期間 2020年4月~2021年3月
EJECの役割 2018年度:JV代表、2020年度:当社単独