LBT(労働力を主体とする施工技術)による
道路整備手法開発プロジェクト

2019.2.18

第三国研修の実施

道路整備では通常ブルドーザーなどの大型建設機械が使用されますが、これに対しLBT(Labour-Based Tecnology)と呼ばれる労働力を主体とする施工技術が、アフリカ、アジアを中心とした途上国の特に交通量の少ない道路を対象として用いられています。地ならし・整地用の牽引式グレーダーなど最低限必要な機械を使用する以外は人力で道路整備を行う工法を指します。機械施工では予算の多くが機械使用料や燃料費に費やされ、現地の労働者にいきわたる賃金はごくわずかとなってしまいますが、LBTでは施工区域周辺の労働者に収入の機会を創出し、地域経済の活性化に寄与することも期待できます。
EJECでは、今回JICAの技術協力業務としてガーナ国において人力で簡易瀝青舗装を行うためのLBTに関する技術ガイドラインを作成し、その普及のための戦略を策定した上で、技術セミナーの実施、現地政府職員への技術指導、ドローン撮影を用いた広報ビデオの作成などを行いました。そして南アフリカ国、エチオピア国での第三国研修を実施し、国際労働機関(ILO)主催の国際会議にて開発した道路整備手法についての発表を行いました。
2018年12月ガーナ国の地方道路局(DFR)は、日本の技術協力によりガイドラインが完成したことを踏まえ、今後自らが、ライフサイクルコストの最適化、技術研修の実施、ガイドラインの定期的な更新およびLBT普及のための政策等について、取り組んでいくことを表明しました。 

LBT:Labour Based Technology(人的労働力を主体とする施工技術)

  • 試験施工の実施

  • 試験施工の実施

  • 機材調達と供与

  • 機材維持管理の研修

  • LBTの活用をテーマとする国際会議(Regional Seminar/ILO/Addis Ababa/2017.11)においてガーナ国地方道路局(DFR)が「試験施工の成果と課題」を発表

  • ガーナ政府を交え将来普及戦略を協議

業務名 ガーナ国LBTによる瀝青表面処理工法開発プロジェクト
期間 2016年2月~2019年2月
場所 ガーナ国
プロジェクトの目的 ガーナ東部州における試験施工を通じLBTによる瀝青表面処理工法が確立する
プロジェクトの成果 成果1:LBTによる瀝青表面処理に関する課題が明らかになる
成果2:試験施工計画が作成される
成果3:LBTによる瀝青表面処理工法のガイドラインが策定される