「双海橋(II期線)」と「ジャイン・コーカレー橋」が土木学会田中賞を受賞
2025.8.1
EJECが設計を担当した2つの橋梁が公益社団法人土木学会より2024年度(令和6年度)田中賞(作品部門(新設))を受賞いたしました。
- 「双海橋(II期線)(西日本高速道路(株)四国支社)」
- 「ジャイン・コーカレー橋(ミャンマー連邦共和国建設省橋梁局)」
双海橋(II期線)


双海橋(II期線)は、松山自動車道の4車線化事業の一部として、Ⅰ期線のアーチ橋に平行して谷側に建設されたPC4径間連続バランスドアーチ橋です(橋長232.3m)。 地すべりの懸念もある急峻な地形等などの制約に対応しながら、構造性・経済性に加え、景観・環境に配慮した結果、Ⅰ期線への影響が低減できるバランスドアーチ形式を選定しました。ただし、両側に張り出しながら施工する通常のバランスドアーチと、片側だけアーチを張り出す工法を組み合わせた結果、国内でも施工実績の極めて少ない形の橋となりました。 2025年4月には4車線での供用が始まり、交通渋滞の緩和、事故リスクの低減、災害時の交通機能確保が期待されています。 なお、双海橋(II期線)はプレストレストコンクリート工学会賞(作品賞・土木部門)も受賞しています。
ジャイン・コーカレー橋


ジャイン・コーカレー橋は、ミャンマー連邦共和国内に位置する橋長580.0mのPC3径間連続波形鋼板ウェブエクストラドーズド橋です。 メコン地域の大動脈であり、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマーを横断する「東西経済回廊」の整備事業のひとつとして、長大橋3橋の建設がODA(日本政府開発援助)によって進められており、このうちの1橋がジャイン・コーカレー橋です。 ミャンマー東部のジャイン川に架かる既設橋(吊り橋)に代わって、新たに建設されたもので、全7径間、上下2車線ずつ計4車線と歩道(幅員22.19m)の橋梁です。渡河部は支間長が180mの長大橋で、日本の優れた橋梁構造・建設技術を盛り込んだ橋梁形式が特徴で、田中賞(作品部門)受賞理由となっています。 設計は、セントラルコンサルタント株式会社を幹事会社とする5社JVで実施され、EJECは下部工設計と施工監理を担当しました。施工は(株)安藤ハザマ・ピーエス・コンストラクション(株)JVが行っています。 建設中の残り2橋も来年度完成見込みで、今後、本ODA事業がメコン地域全体の貿易活性化、ミャンマー国経済発展に大いに寄与することが期待されています。
土木学会田中賞とは |
土木学会田中賞は「橋梁及びそれに類する構造物の新設又は改築で、計画・設計・製作・施工・維持管理などの面においてすぐれた特色を有すると認められるものについて選考される」もので、昨年度に完成した橋梁の中から選ばれます。 |
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プレストレストコンクリート工学会賞(作品賞)とは |
プレストレストコンクリート工学会賞(作品賞)は「プレストレストコンクリート構造物の新設・改築・改修で、計画、設計、施工、あるいは美観、さらに改築・改修においては機能・性能の回復・向上などの面においてすぐれた特色を有し、プレストレストコンクリート技術の発展または普及に顕著な貢献をしたと認められる作品を対象とする」もので、2023年1月1日から2024年12月31日までに実質的に完工したものの中から選ばれます。 |
EJECでは、他にも以下の田中賞を受賞しております。
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2022 田中賞(作品部門:新設)
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2022 田中賞(作品部門:既設)
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2020田中賞(作品部門)
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2019 田中賞(作品部門)
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2016 田中賞(作品部門)
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2014 田中賞(作品部門)
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2014 田中賞(作品部門)
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2012田中賞(作品部門)
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